

当院では、「予約無し」で受診できますので、直接お越しください。検査は、その日のうちにお受けいただけます。問診や視診を通じて、どの性病が疑われるかを検討し、適切な検査をご提案いたします。検査にあたっては、専用の「検査キット」を用いますので、迅速に(多くは即日)結果が得られます。
検査結果が出て、何らかの性病にかかっていることが判明しましたら、適切な治療をすぐに受け始めていただけます。専門医の医師が、親身に治療にあたります。
保険診療では、患者様が費用を「一部自己負担」するだけで(保険者や年齢などによって負担の割合は異なってきます)、残りは健康保険がカバーします。
これに対し、自由診療とは保険による補助が適用されない、「全額自己負担」の診療です。
自由診療では、患者様の費用負担は増えますが、一方で保険診療では扱えないような治療が受けられるようになりますし、“匿名”で受診することも可能になります。
性病の症状は、病気によっても患者様によってもさまざまですが、下記のような症状がみられましたら、性病の検査・治療の行える医療機関を早めに受診しましょう。
など
※当院は、個人情報、およびプライバシーに十分配慮して診療を行いますので、安心してご相談ください。
※受診にあたって不安・疑問に思われることがございましたら、お問い合わせください。
クラミジアトラコマティスという細菌への感染により発症します。日本におけるクラミジア感染者数は100万人以上と言われ、日本で一番感染者数の多い性病です。クラミジアは非常に感染力が強く、一回の性行為で30〜50%の確率でうつると考えられています。
症状としては、男性では、おしっこをする時に軽い痛みが走ったり、尿道に痒みを覚えたりします。女性では無症状のことが多く、あってもおりものが少し増えたり、軽い生理痛のような痛み、不性器出血がみられる程度です。
クラミジアの検出には核酸増幅法*などを用います。核酸増幅法は検査としての信頼度が高く、しかも尿を検体として用いることができるので、患者様にとって簡便な検査法です。
なお、採尿に際しては、「早朝尿」には尿道の分泌物が多く含まれており、検査に適しています。早朝尿が得られない場合は、前回の排尿後から時間をおいて採尿します。女性では腟分泌物を採取して検査します。
*核酸増幅法:検出したい病原体の遺伝子を試験管内で人工的に増やし、検出する方法。
抗生物質・抗菌薬の内服による薬物療法を開始します。お薬を内服中でも、新たな性交渉を持つと再感染する可能性がありますので、ご注意ください。
喉に感染するクラミジア感染症のことです。咽頭クラミジアは、主にオーラルセックスによって感染します。近年、感染者数が増えており、注意が必要です。咽頭クラミジアを放置すると、扁桃腺炎の慢性化を招きます。
咽喉クラミジアの主な症状は、喉の腫れや痛みで、発熱を伴うケースもあります。症状が風邪やインフルエンザと似ているため、風邪薬を飲むだけで放置してしまうことが少なくないようです。風邪などと症状が似ていたり、そもそも症状が現れなかったりするので、早期発見が難しい性病と言えます。
核酸増幅検査(PCR法)で行います。検査は生理食塩水でうがいをした液体(咽頭うがい液)を用います。検査の結果は、翌日または翌々日に出ます。
抗生物質・抗菌薬の内服による薬物療法を開始します。咽頭クラミジアの症状が現れなくなったからと言って自己判断で服用を止めたりせずに、必ず医師の指示に従うことが、完治させるためには大切です。
淋菌への感染によって発症します。おしっこをする時に激しい痛みが走る、尿道から黄白色の分泌物が出る、などの症状がよく見られます。
淋病の検査は即日検査、もしくは核酸増幅検査(SDA/PCR法)によって行います。即日検査の結果は検査の約15分後、核酸増幅検査の結果は翌日に出ます。即日検査の場合は、綿棒で分泌分を拭い取って調べます。核酸増幅検査の場合は、初尿(出始めのおしっこ)を採取して検査します。
抗生物質を、注射や点滴で投与します(通常は1回)。内服薬が用いられることもありますが、耐性ができて効かなくなってきたため、現在では以前ほど使われません。原因菌が耐性菌だった場合など、治療後に症状があまり改善しない場合には、処方する抗生物質を変えてさらに治療を継続し、完治を目指します。
クラミジアと同じ症状が見られます。
マイコプラズマ・ウレアプラズマは、非クラミジア淋菌性尿道炎の原因の1つと言われております。
クラミジアとほぼ同様の症状が出ることが多く、感染した場合無症状であることが多い病気です。抗生剤の内服によって治療します。
尿検査で、尿中の白血球を確認して感染の有無を診断します。また、生理食塩水を使用してのうがいの検査もす。
主に性交が原因で、トリコモナスという原虫の感染によって起こる感染症です。膣炎がみられるほか、尿道、膀胱などにも感染が広がり、尿道炎や膀胱炎、外陰炎などを併発することもあります。
局部の悪臭、膿性や泡沫状のおりもの、外陰部の痒み、ピリピリとした刺激感などがあり、感染後約3週間の潜伏期間を経て現れます。ただし、半数くらいは症状が見られません(無症候性)。
腟分泌物や尿沈査を直接顕微鏡で調べ(鏡検)、トリコモナス原虫が認められれば、診断が確定します。トリコモナス培地を用いて、培養を行うこともあります。
腟洗浄の後、チニダゾールあるいはメトロニダゾールの腟錠または内服、もしくは併用を行います。パートナーの方も同じ時期に治療を行う必要があります(男性の場合は、内服薬のみによる治療となります)。
カンジダはカビの一種で、これが男女の外陰部で感染を起こしている状態を言います。カンジダは皮膚や口の中、腟などに常在菌として存在しているので、性行為が原因でなくても発症することが多いです。
男性の場合は自覚症状が出ないこともありますが、症状がある場合は亀頭や包皮が赤みをもち、痒みも出ます。女性は、おりものの増加、外陰部や膣の周りに激しい痒みやヒリヒリ感などがみられます。
男性であれば外陰部から出ている排膿、女性であればおりものを綿棒で採取し、培養検査などで診断します。
多くの場合、抗真菌剤の軟膏を塗布します。女性は抗真菌剤の腟錠を使用し、同時に経口薬も使います。
ヘルペスウイルス(HSV)への感染により発症します。性器の痒みや違和感が現れ、また水泡(水ぶくれ)や潰瘍が生じます。なお、性器ヘルペスと口唇ヘルペスは、まったく別物です。病原体は同じヘルペスウイルスでもその種類が異なり、口唇ヘルペスは性病ではなく、唇やその周辺に水ぶくれのできる一般的な病気です。
視診、および局所部分の水疱や潰瘍から採取した分泌物に病原ウイルス(HSV)がいるかどうかを調べます。また、初感染か、もともと感染していたのかを判別するために、採血による抗体検査を行うケースもあります。
ウイルスの増殖を抑える薬(抗ウイルス薬)を用いて治療します。薬の種類には内服薬と塗り薬があり、症状や程度によって使い分けます。自分の免疫力によって自然に治ることもありますが、症状が強くなったり、再発を繰り返したりすることが少なくありませんので、専門医による治療をお勧めいたします。
梅毒トレポネーマという細菌への感染によって発症します。性器や口などの感染部位に赤くて堅いしこり、あるいはただれが生じ、その付近のリンパ節が腫れてきます。治療せずに長い年月が経過すると、心臓や血管、脳などが冒され、最悪の場合は死に至ります。
感染が疑われる行為から6週間経過以降に、血液を採取して検査します。
私たちの体は体内に抗原(病原体)が入ってくると、それと戦うべく「抗体」をつくり出します。梅毒検査では、その原因菌(梅毒トレポネーマ)に感染することによって体内でつくられた抗体を検出することで、感染の有無を判定します。
ペニシリンの内服、または点滴投与で治療します。感染から長い期間が経過していても治療は可能ですが、治療が長引くケースが少なくありません。感染から3ヶ月以内の治療開始が望まれます。早期に治療すれば、比較的治りやすい性病です。
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)よる感染症です。
B型肝炎は、HBVが肝臓に感染することで炎症(肝炎)を起こします。肝炎が長い間続くようになると慢性の状態から肝硬変、さらに肝がんに至ることもあります。B型肝炎には急性と慢性があり、急性は感染者との性行為などから、慢性はHBVキャリアの方や母子感染の場合が多く、自覚症状が現れることも少ないです。治療については、急性の場合は、安静に努めれば多くの患者さんは自然回復します。慢性の場合は、抗ウイルス薬を服用します。
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)による感染症です。
C型肝炎は、HCVに感染している方の血液や体液を介して発症する肝疾患です。C型肝炎になると、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する要因となります。自覚症状が少ないことも特徴で、感染した当初は、全身のだるさ、発熱、食欲の低下が見られます。治療の基本は、抗ウイルス薬の服用となります。
エイズウイルス(HIV)への感染によって、10年程度の潜伏期間を経て、エイズ(後天性免疫不全症候群)は発症します。一度発症すると慢性的に進行して免疫不全に陥り、様々な感染症や悪性腫瘍などを引き起こします。やがては死に至りますが、現在ではその治療法が進歩し、HIVに感染しても発症を抑えたり、またエイズを発症してからも、長い期間の延命が可能となりました。なお、他の性病にかかっていると、粘膜が炎症を起こした状態になって皮膚や粘膜の抵抗力が落ちるため、HIVへの感染率が3~5倍も上昇すると言われます。
エイズの原因ウイルス(HIV)に感染しているかどうかを調べます。HIVに感染すると、まず体内でHIVが増え、その後、HIVに対する抗体がつくられます。HIV検査は、血液中にHIVに対する抗体があるかどうかを調べる「抗体検査」が一般的です。また、より早期に感染を発見するために、HIVが増殖し始めた時点でウイルス遺伝子を調べる「核酸増幅検査(NAT検査)」やHIVを形成するたん白質を調べる「抗原検査」、抗体と抗原が同時に測定できる「抗原抗体同時検査」があります。いずれの検査も、血液を採取して行います。
HIV感染症は、急激に進行する病気ではありませんので、感染していることがわかったら、まずは全身の健康状態を調べ、適切な時期を見定めて治療を開始します。治療は、HIVの増殖を抑える薬(抗HIV薬)の服用が中心になります。
ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染により発症します。ヒトパピローマウイルスにはいろいろな型がありますが、尖圭コンジローマを引き起こすのは主に「6型」と「11型」と言われるタイプです。性器や肛門周辺などに、先の尖ったイボのような腫瘍が多発し、時にはまるでカリフラワーのように見えることもあります。
感染部位(外陰部、肛門、肛門内、尿道口、腟、子宮頸部など)の「視診」により診断をつけます。感染後、乳頭状・鶏冠状・花キャベツ状等の腫瘍(イボ)が多発して視診で確認できるまでには、通常3週間〜8ヶ月(平均約3ヶ月)を要します。時にはイボを切除して組織検査を行うケースもあります。
「ベセルナクリーム5%」という塗り薬による治療です。コンジローマの原因ウイルスの増殖を抑え、またウイルスに感染した細胞を壊して治療します。患部に適量を1日1回、週3回1日おきに、就寝前に患部(イボの部分)にうすく塗布し、すり込みます。塗布後はそのままの状態を保って就寝し、起床後(6~10時間後)に塗布した薬剤を、石けんを用いて、水や温水で洗い流します。
毛じらみという体長1~2mm程度の吸血性の虫が陰謀など毛のある場所に寄生することで発症します。性的接触による陰股部、陰毛との直接接触による感染がよく見られますが、衣類・寝具などを介する間接的感染もあります。主な症状は、強いかゆみで毛じらみが寄生している部位に現れます。
診断は、皮膚、陰部、毛髪などに虫体や卵があるかどうかで判断します。治療については、フェノトリンを含むパウダーまたはシャンプーを用いて治療するか、寄生部位の剃毛を行うことで毛じらみを除去します。またパートナーがいる場合は、一緒に治療するようにしてください。