アフターピルは、避妊に失敗した場合や予期せぬ性行為の時に心強い味方になってくれる緊急避妊薬です。
避妊失敗後72時間、または120時間以内にアフターピルを服用することで、避妊効果を得られます。
ですが、どのようにアフターピルの処方を受ければよいのかお悩みの方もいるでしょう。
アフターピルの処方の流れは?
アフターピルはオンライン診療でも処方してもらえる?
産婦人科で怒られることはある?
今回は、アフターピル処方の流れを詳しく紹介します。
アフターピルは、産婦人科での対面診療だけでなく、オンライン診療での処方も可能です。
対面とオンライン診療、両方の診察やもらい方の流れを詳しく紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてみて下さい。
【産婦人科】アフターピル処方の流れ・もらい方
産婦人科は女性の健康をサポートしてくれる診療科です。
アフターピルを処方してくれるだけでなく、避妊の悩みや不安についても相談できます。
性行為に失敗した場合や不安がある時は、産婦人科を受診し状況や心身の状態に合わせたアフターピルの処方やアドバイスをしてもらいましょう。
本項目では、産婦人科でアフターピルを処方してもらう時の流れを解説します。
通院しやすい産婦人科やかかりつけの産婦人科の予約をしましょう。
予約方法はクリニックによって異なりますが、主に2通り。
- 電話予約
- web予約
予約なしでも受付してくれる場合もありますが、待ち時間が長くなったり当日処方が難しい場合もあるので、できるだけ予約しましょう。
電話予約は状況を伝えやすく、クリニックによっては緊急性を鑑みて時間外診療をしてくれる場合もあります。
また、web予約は診療時間外でも予約できるため忙しい方におすすめです。
予約した日時に来院し、問診票を記入しましょう。
問診票に記入する内容は、主に下記のとおりです。
- 既往症
- アレルギーの有無
- 服用している薬剤
- 最終月経日
- 性交渉の時期
- 避妊方法 など
性交渉の時期や避妊については、伝えにくいことではありますが、できるだけ詳しく正確に伝えることが大切です。
問診票に記入した内容に基づいて、医師による診察が行われます。
いつ、どのように避妊に失敗してしまったのか、医師に詳しく説明し、質問に正確に答えましょう。
医師は状況や健康状態に合わせて、適切なアフターピルを処方してくれます。
アフターピルの効果や副作用について説明がありますので、疑問点や不安があったら悩まず相談しましょう。
医師の判断によっては、尿や血液検査、内診が行われる場合もあります。
医師の診察の下、アフターピルの処方が適切と判断されると処方箋を発行してもらえます。
処方箋を受け取り、初診料や診察料などの会計をしましょう。
その後、薬局でアフターピルを受け取ります。
薬剤師からアフターピルの服用方法について詳しく説明がありますので、しっかり確認しましょう。
【オンライン診療】アフターピル処方の流れ・もらい方
産婦人科での受診に抵抗がある方や忙しい方は、オンライン診療がおすすめです。
オンライン診療なら、近くに産婦人科がない場合でもスムーズにアフターピルを手に入れることができます。
自宅に居ながら簡単に診察を受けられるので、人目を気にせずアフターピルを受け取りたい方には、オンライン診療を試してみて下さい。
オンライン診療に対応しているクリニックを探し、公式サイトなどから予約を取りましょう。
クリニックによって診察時間やアフターピルの配送方法などに違いがあるため、自分に合うクリニックを選ぶことが大切です。
オンライン診療は一般的なクリニックでは対応していない時間であっても診察を受けられる場合もあるので、ライフスタイルなどと照らし合わせて選びましょう。
また、クリニックによってはすぐに診察を受けられる可能性もあるのでチェックしてみて下さい。
オンライン診察を受けられるクリニックでは、事前に問診票を記入する場合が多くあります。
産婦人科での診察を受ける時と同様に、最終月経日や性交渉の日時、避妊方法などを記入する必要があるので予め確認しておきましょう。
予約した日時になったら、オンラインにて診察を受けましょう。
主な診察方法は、ビデオ通話と電話の2通り。
安心して相談できる方法で診察できるクリニックを選び、ビデオ通話の場合は安定したインターネット環境に整えましょう。
オンライン診療であっても丁寧に診察してくれるため、不安や疑問点がある時は遠慮なく質問できます。
診察後、アフターピルの処方が適切と判断されると処方箋がオンライン上で発行されます。
クリニックが指定している方法で支払うと、アフターピルが発送されるため受け取りましょう。
アフターピルの効果は時間に左右されるため、確実に受け取れる日時を選択することが大切です。
産婦人科でアフターピル処方は怒られる?
避妊に失敗してしまうと「妊娠してしまうかも…」と不安が付きまとうものです。
避妊方法に気を付けていても、避妊の失敗は誰しもが経験する可能性があります。
予期せぬ妊娠を防ぐためにアフターピルを使用することは、自分の身体や精神状態を守るためにも大切です。
ですが、アフターピルの処方に関しては医師や看護師など診察の際に怒られるのではないか、とさらに不安に感じてしまうかもしれません。
本項目では、アフターピル処方は医師に怒られる可能性があるのか、詳しく紹介するので、安心して診察を受けたい方はぜひチェックしてみてください。
基本的には怒られない
アフターピルの処方を理由に、医師や看護師などから怒られるようなことはありません。
適切な処置のために、丁寧に問診や診断をしてくれます。
「怒られるのではないか…」と不安な気持ちでいると、正確な情報を伝えられないので、医師や看護師を信頼し正直に相談しましょう。
注意は患者の健康を守るための対応
アフターピルの処方に関して怒られることはありませんが、注意や指導される可能性はあります。
注意される可能性のあるケース
- アフターピルの繰り返し処方希望
- 性感染症への知識が乏しい
- 医師の説明や指示を聞かない
アフターピルは緊急的な避妊手段であり、頻繁に使用してしまうとホルモンバランスの乱れや月経不順、副作用などを引き起こす可能性があります。
そのため、頻繁に処方を求めたり、使用に関しての説明を聞かない場合は、注意されることがあります。
医師による注意や指導は、非難するためにしているのではなく、患者の身体を守り健康的な状態に導くためのアドバイスです。
また、避妊に失敗した状況によっては、性感染症のリスクも考えられます。
アフターピルでは、妊娠は防げても性感染症は防げません。
正しい知識がないと「なぜ性感染症の検査をしないといけないの?」と不安になってしまうかもしれませんが、適切な治療を行うためにも医師を信頼し協力して治療を行うことが大切です。
産婦人科でアフターピルだけもらうことはできる?
アフターピルは緊急避妊を目的とした薬剤であるため、医師による診察を受ける必要があります。
医師の診察を受けずに、アフターピルだけもらうことはできません。
性交渉の時期や避妊の状況、最終月経日などを伝え、アフターピルの使用方法や副作用のリスクを聞くことで、アフターピルの処方が適切が判断されます。
ですが、内診を勧められるケースもあります。
- 最終月経日が不明
- 子宮外妊娠などの既往歴がある
- 下腹部痛などの症状がある など
すでに妊娠している可能性がある場合は、内診が行われることがあります。
また、対面での診療に抵抗がある場合やスムーズにアフターピルを受け取りたい方はオンライン診療がおすすめです。
自宅にいながら医師の診察を受けられ、アフターピルの受け取りもできます。
アフターピルをオンラインで処方してもらうメリット
アフターピルの効果は72時間、または120時間以内と、時間に限りがあります。
できるだけ早く診察を受けたいところではありますが「病院に行く時間がない」「人目が気になる」と不安な気持ちが先行し、なかなか一歩踏み出せない方もいるでしょう。
そんな時に心強い味方になってくれるのが、オンライン診療です。
オンライン診療には、安心して利用できるさまざまなメリットがあるので詳しく解説します。
自分の都合に合わせて診察を受けられる
オンライン診療は、医療機関よりも長く診察時間が設けられている場合が多いです。
仕事や学校、家事が忙しくてなかなか医療機関を受診できない方でも、自分の都合に合わせて診察を受けることができます。
また、移動時間や待ち時間がないためスムーズに診察を終わらせることも可能です。
プライバシーが守られる
デリケートな問題であるアフターピルの処方は、対面診療に抵抗を感じる方も少なくありません。
オンライン診療なら、安心できる自宅で診察を受けられるため、安心して相談できる環境を整えられます。
電話だけで完結する診察方法もあるため、顔を見せずに完結させることも可能です。
誰にも知られることなくプライバシーが守られた状態でアフターピルを手に入れられるので、精神的な負担を軽減できます。
非対面のため相談しやすい
アフターピル処方の際の診察には、性交渉の時期や避妊方法などを聞かれるため抵抗を感じる場合があるでしょう。
対面診療だとなかなか答えにくい質問でも、オンライン診療なら非対面のため比較的答えやすくなります。
また、不安な気持ちの相談や疑問点の質問もしやすいので、対面診療に抵抗がある方にもおすすめです。
迅速に処方・発送してもらえる
アフターピルの効果は、早く服用することが求められます。
オンライン診察だと診察後すぐにアフターピルを受け取ることは難しいため「時間が掛かってしまいそう」と不安に感じてしまうかもしれません。
ですが、診察を受けたのが午前中であれば、夕方にアフターピルが届くように発送してもらえるためスピーディに受け取ることが可能です。
クリニックによって異なりますが、診察から2日以内に受け取れるように発送してくれます。
空き時間に診察を受けるだけで、迅速に自宅でアフターピルを受け取れるので、時間を掛けずに診察から受け取りまで完了させたい方におすすめです。
アフターサポートが充実している
オンライン診療ではアフターサポートが充実しているクリニックがあります。
- 電話やメールで相談できる
- チャット形式のサポート
- 提携医療機関へ紹介してくれる
- ウェブサイトやメールなどで情報提供してくれる など
クリニックによってアフターサポートの種類が異なりますが、夜間や休日でも相談を受け付けているため不安な時はいつでも相談できます。
アフターピルは副作用を引き起こす恐れや避妊効果が得られたか確認する必要があるため、安心できるクリニックを選びましょう。
体調に異変を感じた時に、気軽に相談できるクリニックを選ぶことが大切です。
アフターピル処方流れのよくある質問・Q&A
- アフターピルは薬局(マツキヨなど)で処方してもらえますか?
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現時点で、アフターピルは医師の診察を受け処方箋を発行してもらわないと購入することはできません。
薬局では、処方箋なしで処方してもらうことはできないので注意が必要です。
しかし2023年から試験的に、一部の薬局で処方箋なしにアフターピルが購入できる取り組みが始まっています。
購入にはいくつかの条件があり、全国的に広く実施されているわけではないので日本薬剤師会のホームページをチェックしてみてください。
- アフターピルの値段の相場はいくらですか?
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アフターピルの種類によって値段は変わるものの、相場は7,000~20,000円程度です。
- ノルレボ…8,000~15,000円
- エボノルゲストレル…7,000~11,000円
- プラノバール…4,000~6,000円
- エラ・エラワン…9,000~20,000円
オンライン診療では送料が掛かりますが、医療機関を受診する場合と大きな差はありません。
価格だけでなく、状況や健康状態、希望に合わせて選んでみてください。
- アフターピルに副作用はありますか?
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アフターピルは、低用量ピルに比べて一時的に高濃度なホルモンを投与するため副作用が生じる可能性があります。
- 吐き気・嘔吐
- 頭痛・腹痛
- 倦怠感
- 不正出血
服用するアフターピルの種類や体調によって、副作用の現れ方や程度に個人差があるものの、多くの場合軽度で一時的なものです。
長くても2~3日で副作用の症状が治まることが多くありますが、長く続く場合は医師に相談しましょう。
まとめ
今回は、アフターピルの処方の流れを紹介しました。
アフターピルは妊娠を防ぐために服用される緊急避妊薬のため、予期せぬ性行為や避妊に失敗した時に心強い味方になってくれます。
妊娠回避率の効果を十分に得るためには、できるだけ早く診察を受けて服用することが大切です。
「医師に怒られるかも」「デリケートな質問に答えられるか不安」と感じるかもしれませんが、医師は患者に寄り添い適切な方法を提案してくれます。
アフターピルの処方を希望することは決して怒られるようなことではありませんので、避妊に失敗したら迅速に診察を受けてアフターピルを受け取ってください。
当院での低用量ピル・アフターピル処方についてはこちらもご覧ください。
当院では、ピル薬のオンライン診療も承っております。
ライズクリニック錦糸町 ED治療 AGA治療 ピル処方 オンライン診療
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この記事を監修した医師
ライズクリニック錦糸町 治療責任者 佐貫 榮一