「EDの原因がわからない…もしかしたら服用している薬が原因?」
このように考える方がいるかもしれません。
そこで今回は、薬剤性EDの原因や治療方法について解説します。
薬剤性EDが原因で悩んでいる方、原因や治療方法について知りたい方は参考にしてみてください。
薬剤性EDとは?
薬剤性EDとは、日常的に服用している薬の副作用が原因で起こり得るEDのことを指します。原因となる主な薬は以下の通りです。
- 降圧剤
- 高脂血症治療薬
- 胃潰瘍治療薬
- 睡眠薬
- 精神安定剤
判定が難しい病気のため、精神疾患や加齢が原因と勘違いする方が多い傾向になります。
勘違いせずに正しく薬剤性EDを認識するためには、薬剤性EDに関する正しい知識が必要です。
薬剤性EDの原因
薬剤性EDの原因となる薬の例を解説します。
主な原因としては以下3つです。
【薬剤性EDの原因①】抗うつ薬・精神安定剤
抗うつ薬や精神安定剤などを日常的に服用している場合は、薬剤性EDの可能性があります。主に以下の薬は薬剤性EDの原因になります。
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
- 選択的セロトニン再取り込み阻害薬
- 三環系抗うつ薬
要因の1つは「セロトニンの上昇」です。
セロトニンが上昇すると、ノルアドレナリンやドーパミンの神経が抑制され、性機能が抑えられます。結果、射精の遅延やEDにつながる可能性があるとされています。
【薬剤性EDの原因②】抗アンドロゲン剤・男性ホルモン抑制剤
男性の性機能や性欲に関係が深いとされているのが、テストステロンです。
このホルモンの分泌を抑える薬は、薬剤性EDの原因となります。
主にAGA治療薬や前立腺がん治療薬などは、薬剤性EDの原因です。
いずれの治療薬も、服用することで勃起不全の副作用が起こることが報告されています。
服用を止めることでテストステロン値の回復が期待できますが、高齢者の場合は治療前の水準に回復しないケースもあります。
【薬剤性EDの原因③】降圧剤
降圧剤とは、高血圧の治療薬として使用される薬です。
主に以下の薬は薬剤性EDの原因になります。
- 中枢作用性交感神経抑制薬
- 高圧利尿薬
- カルシウム拮抗薬
上記の薬を服用することで、副作用として勃起不全が起こる可能性があります。
降圧剤によるED症状がある場合は、主にバイアグラなどのPDE5(勃起を阻害する要素)阻害薬が有効です。
薬剤性EDの治療方法
薬剤性EDの治療方法は、薬の減薬や変更を行うことです。
それぞれ詳しく解説します。
【薬剤性EDの治療方法①】薬の減薬
薬剤性EDの原因の1つとして、薬の過剰投与が原因で副作用が強く出ることが挙げられます。この場合、服用する薬の量を減らすことで副作用が緩和されます。
また休薬日として薬を使用しない日を設けることも効果的でしょう。
【薬剤性EDの治療方法②】薬を変更
薬剤性EDの原因の1つとして、薬そのものに含まれる成分が原因で勃起不全を引き起こす場合があります。この場合は、薬を変更することで薬剤性EDが解消されるケースがあります。薬の変更に関しては、専門医師によく相談した上で決断するといいでしょう。
薬剤性EDになりやすい薬の一覧表
薬剤性EDになりやすい薬を一覧表(ED診療ガイドライン 2012年版から引用)でまとめました。EDの症状が出ている方で、自身が服用している薬に該当がある場合は、薬の量を減らすか変更することを検討してみてください。
降圧剤 | 利尿剤(サイアザイド系、スピロノラクトン) Ca拮抗剤 交感神経抑制薬 β遮断剤 |
精神神経薬 | 抗うつ薬(三環系抗うつ剤、SSRI、MAO阻害薬) 向精神病薬(フェノチアジン系、ブチロフェノン系、スルピリド、その他) 催眠鎮静薬(バルビツール系) 麻酔 |
ホルモン剤 | エストロゲン製剤 抗アンドロゲン薬 LH-RHアナログ 5α還元酵素阻害薬 |
抗潰瘍薬 | スルピリド、メトクロプラミド、シメチジン |
脂質異常症治療薬 | スタチン系 フィブラート系 |
呼吸器官・アレルギー用剤 | ステロイド剤 テオフィリン β刺激薬・抗コリン薬 抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン) プソイドエフェドリン |
その他 | 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs) |
SSRI:選択的セロトニン再取込み阻害薬、MAO:モノアミン酸化酵素
薬剤性EDとは?原因や治療方法まとめ
薬剤性EDの原因や治療方法について解説しました。
薬剤性EDとは、日常的に服用している薬の副作用が原因で起こり得るEDのことを指します。
薬剤性EDの主な原因は以下の通りです。
- 抗うつ薬・精神安定剤
- 抗アンドロゲン剤・男性ホルモン抑制剤
- 降圧剤
これらは副作用として、薬剤性EDを引き起こす原因となり得ます。
対策としては、薬の量を減らしたり、薬自体を変更することです。
これらを実行するにあたっては専門医師によく相談の上、決断してください。
自身が服用している薬がEDの原因か否かを判断したい場合は、本記事の「薬剤性EDになりやすい薬の一覧表」を活用してください。生活の質を向上させるためにも、薬剤性EDを治療し、健康的な生活を送ってください。
当院でのED(インポテンツ)治療についてはこちらもご覧ください。
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この記事を監修した医師
ライズクリニック錦糸町 治療責任者 佐貫 榮一